ハッピーエンド依存症 [精神現象]

ハッピーエンドは、嘘や妄想である。
ハッピーエンドを生きることになって、生きることは死体となった。

*。
世界を記号化し、記号の消費を通して、
生体と死体の区別が消滅、
ここに仮想現実が成立した。

*。
死体産業、即ち、仮想現実は、
生体と死体の差異を消し去り、仮想現実を作った。

その結果、仮想現実に取り込まれた人は、
最早葛藤を覚えることなく、
人間の死体化を、
人間業と思い込み、
このハッピーエンドを楽しむのだ。

    *。
人が快楽だけを取り込むことは、無矛盾である。
だがそのシステムの中で、その無矛盾を証明できない。

現実は快と不快、善悪などが取り乱れているからだ。
現実から快だけを取り出すことは、世界を地獄とすることだ。

*。
かくして現実は、地獄となった。
それが現実が証明している。
人類は逆進化したのだ。

現実が地獄となったことは、ハッピーエンドを求めたからだ。

     *。
国家や文学、法律やハッピーエンドは、地獄の作り方だ。
地獄で良い心地になる。
それが1Q84が証明した。

*。
アメリカや日本は、絶えず反対勢力を作り出し、それを殺して正当化する。
否定の肯定を生きているのだ。

否定と肯定は、対偶対称だ。
両方必要だ。

      *。
国家や文学、法律やハッピーエンドは、
善と悪の交わらない平行線だったのだ。

だからこれに合わないものを排除しなければならない。
互いに排除し合うのだ。

やればやるほどひどくなる。
これは現実が証明した。

*。
善と悪が交わる世界にしか最適はない。

これが中世キリスト教社会、
即ち、ウェストファリア体制を超える大事件だ。

     *。
エネルギー最大化、即ち国家天動説は、
エントロピー安定化、即ち、最適化=人間地動説へ大移動している。

正帰還は負帰還に大転換している。

これが現代の真相だ。
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